創業者 稲田二千武ヒストリー

ファミリーイナダの創業者であり社長である稲田二千武のこれまでの軌跡。成功や挫折を経験しながら今日まで半世紀に渡りマッサージチェアを作り続けて来たその歴史をご紹介いたします。

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本当にお客様が求めているマッサージチェアは何なのか

当時、マッサージチェアは多くの家庭で普及し始めた一方で、こんなことが言われていました。

買ったばかりの頃はいいけど、すぐに使わなくなり物置きになってしまう…
お父さんはいいけど、私には痛くて使えない…

そんな声が稲田の耳にも入ってきました。
稲田は自分自身を責めました。

“本当にお客様が求めるものを創れていない”

そして、マッサージチェアの研究開発に専念しだした稲田は考え続けていました。
本当に価値があるマッサージチェアとは何か、喜んでもらえるマッサージチェアは何か、
効果があるマッサージチェアとはどんなものか。

稲田は2つのことを主軸として研究開発をすることを開発者たちに話しました。

ひとつは、人の手を超すマッサージチェアであること。
そして、毎日家族みんなで使えるマッサージチェアであること。

稲田は、持ち前の発想力とこだわりで、開発の中心となり新製品の研究開発を続けました。

マッサージチェアを超えたい!"メディカルチェア"誕生

稲田は確信していました。
マッサージチェアは機械だからこそ、できる動きがある。
芸術的なもみができるはずだ。

マッサージの基本手技であるもみやたたき。
機械だからこそ一定速度、一定量で動作させることができる。
機械は十分“マッサージの基本”をつくりだす能力は持っている。

人の手を超えた“もみ”を生み出すために、稲田がこだわったのは人の手特有の“引きもみ感”でした。単純ではない、「グッと掴んで、溜めをつくり、引きもむ」という人だからできる “粘りのあるもみ”を再現するために、何度も何度も試作を繰り返し、ついに「超スローシステム」という止まるくらいゆっくりもむ動きを実現したのです。

さらに、稲田は考えました。
当時のマッサージチェアは、小柄な人は頭までもみ玉でマッサージしてしまう。

プロのマッサージ師は、人それぞれの体型に応じてツボを見つけ治療しているではないか。
マッサージチェアも、人それぞれ異なる体型が分かり、ツボを見つけてマッサージできれば、
より効果的で毎日使って気持ちいいものになるはずだ。

開発チームにその命題を課し、ついに業界でも初めての「光センサー指圧点自動検索システム」という体型を読み取りツボを見つけ出す技術が開発されました。

まさに、これらの技術が搭載された機種はマッサージチェアを超えた、メディカルの視点を持った
“メディカルチェア”と呼ぶにふさわしいものになったのです。

稲田の発想、想いが製品として、ついに形となったのです。

本物を、本当の心で創る

稲田が中心となり開発した製品は、2000年に
「メディカルチェアi.1」と名付けられ 発売されました。

当時の主流だったマッサージチェアの価格は20万円。この「メディカルチェアi.1」は 30万円台。

しかし、体感性の良さから、「メディカルチェア i.1」は
爆発的にヒット。

稲田のマッサージチェア一本でやっていくことを決意し、考え続けた執念は報われたのでした。

稲田は、思いました。

ユーザーは正しい。執念を燃やし、真っ直ぐに製品と向き合い創った製品は多くの人が喜んで
くれた、価値を感じてくれた。

やはり、本物を創らなくてはいけない。

しかも、真っ直ぐな心、本当の心で創らなくてはいけない、と。